思い出してみる
なかなかに壮絶だった分娩について思い出してみる。
第一子が27時間の難産だっため、今回はなにがなんでも無痛分娩にすると決めていた。
無痛があるから、辛いつわりも耐えられた。
出産日は予定日より10日早い、3月20日に決まったがひとつ懸念点が。
次の日が祝日のため、もし1日で生まれなかった場合、2日目は麻酔を使えない。
担当医曰く「経産婦さんなので、1日で生まれると思いますよ」
そう、この「経産婦」がすべてを狂わせたと言っても良い。
6年も経ってたら、経産婦なんて関係ないと思うのよ。
入院1日前にPCR検査を受けに行き、その足で娘の卒園式へ。
その時の写真を見ると、はち切れんばかりの腹の大きさで驚く。
入院日は日曜日。
この日はただ寝るだけ。
いざ、出産日。
朝から促進剤で陣痛を促す。
そうそう、この痛み!
50%くらいの痛みになってから麻酔投入。
医学の力ってすごい。
まったく痛くない。
地獄の内診も嘘みたいに楽チン。
その頃、付き添いの夫は自分用のお弁当を忘れ、私が持ってきていたお菓子で飢えを凌いでいた。
ああ、このまま痛くなく、今日には赤ちゃんに会えるんだわ。
なんてわけなく、子宮口4㎝のまま1日目終了。
え?
麻酔医「明日1日陣痛がなければ、明後日にまた麻酔を入れましょう。陣痛来ないように安静にしててね。ただ、今日内診ぐりぐりしまくったから、陣痛きちゃうかも。その時は…。」
私「その時は?」
麻酔医「そのまま自然分娩になります。」
この麻酔医の予測通り、深夜に軽い陣痛が始まり、早朝に破水、そのまま分娩となりました。
この分娩がまさに生き地獄。
子宮口開かない、赤ちゃん降りてこない、なのに陣痛1分おき!
なにやら赤ちゃんが大き過ぎるらしい。
助産師「あと1時間で産まれなかったら吸引しましょう」
いや、1時間も待てんわ。
気が狂う痛み。
事前に調べていた痛み逃しの方法もこの頃には気休めにもならなかった。
そして6年前はいきみが上手と褒め称えられていたこの私、今回は痛すぎて痛すぎて、呼吸も踏ん張りもパニック状態。
吸引の道具が準備されていくのを見て、ああやっとこの痛みから解放されるのね、ひと思いに引っ張ってくださいーと思っていたら、助産師さんが「いや、まだ頑張れる!」と言い出し、そこから30分の奮闘の後、ようやく産まれました。
(ほとんど助産師さんが腕で引っ張り出してた気がする)
産まれた赤子は、4248gのこれぞビックベイビー。
その時、分娩室にいたすべての人が驚き、そして笑った。
いや、お腹の中に収まってたサイズではないわ。
助産師「大き過ぎて、体重計に乗らないかも!」
ほんと、そうかも。
カンガルーケアで胸に乗せられた時も重くて大変だった。
その頃、おまたを処置されている私、出血ドバドバしているのが分かる。
でも、産後ハイなのか、痛みも気持ち悪さもない。
気持ち悪さもない?
つわりが終わった~!
これが一番嬉しかった!